大判例

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高知家庭裁判所 事件番号不詳 判決

本籍 香川県三豊郡柞田村乙三千百九十四番地の一

住居 高知県長岡郡瓶岩村亀岩中山浅井方

檜笠製造 牧野雛

大正十年八月九日生

主文

被告人を懲役三月に処する。

但本裁判確定の日から二年間右刑の執行を猶予する。

右執行猶予の期間被告人を保護観察に付する。

訴訟費用は全部被告人の負担とする。

理由

被告人は高知市掛川町十九番地の飮食店「若梅」こと岩下辻尾方で仲居をして居たものであるが、右岩下が雇入れた接客婦に売淫させる事を知り乍ら、昭和二十九年一月四日頃右「若梅」で満十八才に満たない児童である○口○子(昭和十三年一月二十九日生)を接客婦として前記岩下に引渡したものである。

右の事実は

一、被告人の当公廷の供述

一、被告人の検察官に対する供述調書の記載

一、○田○子こと○口○子の検察官に対する第一、二回供述調書の各記載

一、中津村長作成名義の○口○子に関する戸籍抄本の記載によつて認める。

法律に照すに被告人の判示所為は児童福祉法第三十四条第一項第七号、第六十条第二項に該当するので所定刑中懲役刑を選択し其の刑期範囲内で被告人を懲役三月に処し被告人が二児を扶養する貧困な寡婦である情状に鑑み、刑法第二十五条第一項第二十五条の二第一項を適用して本裁判確定の日から二年間右刑の執行を猶予し、右執行猶予期間中被告人を保護観察に付することにする。尚訴訟費用については刑事訴訟法第百八十一条第一項に則り全部被告人に負担させることとする。

仍つて主文の様に判決する。

(裁判官 菊谷俵太郎)

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